オペラ座の怪人 The PHANTOM of the OPERA

演出   ハロルド・プリンス 浅利慶太
音楽   アンドリュー・ロイド=ウェーバー
出演   ファントム            山口祐一郎
      クリスティーヌ・ダーエ     鈴木京子
      ラウル・シャニュイ       石丸幹二
      カルロッタ・ジュディチェルリ 金井小夜子
      メグ・ジリー           秋本みな子
      マダム・ジリー         柴垣裕子
録音日  92・9・26

映画「ローマの休日」のミュージカル、世界初演の舞台です。
ストーリーは映画を忠実に再現していますが、とても華やかでCDからも舞台の楽しさが伝わってきます。
祐一郎さんのお歌はどの曲も美しく音楽性豊かで素敵です。せりふも若々しくてのびやかですね。
演出は「ダンス・オブ・ヴァンパイア」の演出家、山田和也さんです。
作曲は大河ドラマ「天地人」の音楽の大島ミチルさん、作詞は女優の斉藤由貴さんです。
第1幕13曲、第2幕14曲が収められています。楽曲を抜粋して紹介します。

<第1幕>
@オーバチュア
オーケストラの明るくて華やかな演奏が始まり、ナレーションが入るとどんな舞台が始まるのか、わくわくします。
F自由
宮殿の退屈な生活に嫌気がさしているアン王女のゆううつな気持ちを、大地真央さんが憂いを込めて歌っています。
Gそれが人生
人生に明確な目標ができれば、人間は変わる…というジョー・ブラッドレーのせりふから始まります。
ジョー、アーヴィング、記者達のアンサンブルが楽しく、体が自然にスウィングしてしまいます。
祐一郎さんの美しくのびやかな歌声と、アーヴィング役の宮川浩さんのちょっと荒けずりな歌声とが
素敵にマッチしたナンバーです。
I悪い夢
ジョーと伯爵夫人、将軍、大使館全員のアンサンブルです。ラ・ラ・ルゥというかけ声が楽しいです。
祐一郎さんは歌詞も美しく発音されているので、どの歌も心地良く響いてきます。
Jそれが人生 リプライズ
部屋に泊めている女性がアン王女だと気づいたジョーが、これで賞金をもらって、アメリカに帰れると意気揚揚と歌います。
祐一郎さんはバラード風な歌が多いけれど、アップテンポの歌も音程とリズムが安定しているので安心して聴けます。
Kカット!
アン王女が長い髪をカットする場面です。井上順さん演じるマリオが少しだけカットしようとすると、アン王女がもっともっとと
何度も注文します。大地真央さんのコケティッシュな魅力が可愛いです。井上順さんはスパイダーズ(なつかしい〜)で
活躍されていたので、歌もせりふもさすがにお上手で、彼の暖かな人柄がよく出ています。
Lローマの休日
アン王女とジョーがスペイン広場で出会って、今日1日ローマの休日を過ごそう。今日は特別な日と歌っています。
歌詞が素敵。祐一郎さんと真央さんの息がぴったりで、とてもロマンティックなデュエットになっています。
やはり祐一郎さんの美声には、聴き惚れてしまいます。ここで第一幕が終わります。
<第2幕>
Bローマ最新観光案内
アン王女、ジョー、アーヴィングにローマ市民も加わってのアンサンブルです。ローマの観光地が次々に出てきて
どこに行こうか迷っている様子が楽しく歌われます。祐一郎さんの若い頃のせりふ(声)が聞けるので貴重です。
Jもしも・リプライズ
もしも一生にただ一人誰かを与えてくださるなら、今こそその名前を告げるでしょう、と叶わぬ夢をアン王女が切なく歌います。
どんなに愛していても、一緒になれない悲しい女心がよく出ています。
K虹
アン王女とジョーがお互いに気持を残したまま、別れた後にジョーが歌います。
祐一郎さんの美しいお声が堪能できます。こんなふうに耳元で歌ってくださったら、女性は幸せな気持ちになるでしょうね。
ほんとうにロマンティックで素敵です。愛してる‥というフレーズが甘い響きでうっとりします。
Mローマの休日・リプライズ
宮殿でアン王女が報道関係の人達と記者会見を行い「どこの地が一番印象に残りましたか?」の質問に
「……それはローマです」と答える有名な場面です。アン王女とジョーが、ローマでの楽しい想い出、君と重ねた唇の熱さを
決して忘れない、とおふたりの素敵なデュエットで幕が降ります。
CDを聴いているだけで、わくわくしてくるような楽しいミュージカルですね。生の舞台を観たかったです☆

その他の楽曲です。
第1幕A謁見の歌B王女の出C謁見の歌・パート2D退屈な夜E舞踏会のワルツ〜謁見の歌・パート3H素敵な夢
第2幕@アントラクトA悪い夢・リプライズC時間よ止まれD時間よ止まれ・パート2E祈る想いFイタリア式結婚Gもしも
H船上のダンスI乱闘L誓い

アンドリュー・ロイド=ウェバー作曲の「オペラ座の怪人」は世界中で人気の高い演目です。
劇団四季の「オペラ座の怪人」は1988年に上演され、現在も続けられています。
1992年に発売された「ロングラン・キャスト」はそれぞれの俳優の歌唱力が高く個性的で
素晴らしい内容になっています。祐一郎さんの若き頃の美声を堪能できるCDです。
「ラ・ボエーム」や「ドン・ジョバンニ」などのアリアに似ているところもありますので
ミュージカルというよりはオペラに近いかもしれませんね。
第1幕 プロローグから16曲、アントラクトから8曲の全24曲が収められています。
楽曲を抜粋して、祐一郎さんの歌を中心に解説します。

<第1幕>
@プロローグ
落札!という競売人の呼びかけで始まるプロローグは台詞のみですが、張子のオルゴールが
何を意味するのか物語の重要な鍵になっています。
Aオーバチュア
パイプオルガンの荘厳な響きは印象的ですね。ベートヴェンの「運命」の冒頭に似ていますが
「オペラ座の怪人」のテーマ曲になっています。
Cスィンク・オブ・ミー
カルロッタが支配人の無策に怒って役を降り、クリスティーヌが代役としてプリマドンナを努めることになります。
クリスティーヌ役の鈴木京子さんがラウルとの思いでの日々を美しく繊細に歌って素敵です。
Hザ・ミュージック・オブ・ザ・ナイト
地下に連れ去られたクリスティーヌはファントムに夜の甘美な音楽の世界に導かれます。
祐一郎さんのしっとりとしたソロパートで、優しい音楽の調べに包まれるようです。
Mイルムート
ファントムが自分の命令に従わなければ、大変なことになると言われても無視をして歌い続けると
カルロッタの声がカエルになってしまいます。
祐一郎さんは台詞だけですが、その迫力に圧倒されます。バレエのシーンは舞台を観たいですね。
Oオール・アイ・アスク・オブ・ユー
ラウルとクリスティーヌが愛を確かめ合っているのを見て、ファントムが愛を与え、音楽を与えたお返しが
これなのかと怒りを爆発させます。ラウル役の石丸幹二さんは甘く端正な歌声でしっとりと聴かせてくれます。
祐一郎さんは野性的なファントムが多い中、優しく上品なファントムですね。でも男らしいところが素敵です。
「決して許しはしないぞ」の最後の全音符のフェルマータをブレスなしで(約30秒間)歌っています。
素晴らしくてため息が出てしまいます。
<第2幕>
Aマスカレード
華やかな仮面舞踏会の様子が歌われます。こういう場面はやはり豪華な舞台装置なので、生の舞台を観たいですね。
C墓場にて
「天国のパパに会いたい」とクリスティーヌがお墓の前で寂しさに涙を流していると、ファントムがやってきて
「私の可愛い人、こちらへおいで、エンジェル・オブ・ミュージック」と二重唱で歌います。
メロディーが美しいのはロイド=ウェーバーがサラ・ブライトマンのために書いているからだと言われています。
Eザ・ポイント・オブ・ノー・リターン
ファントムがクリスティーヌに「もはや退けない、行く手には未知の愛の喜びがある、もはや戻れない」と歌っています。
祐一郎さんの美声(特に高音の)と豊かな音楽性が活かされていて聴き応えがあります。大好きな楽曲です。
F怪人の隠れ家
ファントムとラウルとクリスティーヌが激しく言い争いをしているシーンです。ファントムが「醜い顔の運命に
従わなければならない」と歌うとクリスティーヌが「醜さは顔にはないわ。汚れは心の中にある」と言い返します。
でもファントムはふたりを残して闇の中に消えていきます。
祐一郎さんはファントムのコンプレックスや怒りを歌に込めて、表現力豊かに歌っていらっしゃいます。
クリスティーヌはラウルを愛していながら、心の奥ではファントムに惹かれていたのではないでしょうか。
同じ年に発売された「オリジナル・ロンドン・キャスト」も素晴らしい内容なので、是非お聴きになってください。

その他の楽曲です。
第1幕BハンニバルDエンジェル・オブ・ミュージックEリトル・ロッテFザ・ミラーGオペラ座の怪人I怪人の隠れ家
J舞台裏K支配人のオフィスLプリマ・ドンナNオペラ座の屋上
第2幕@アントラクトB支配人のオフィスDドン・ファンの勝利G怪人の隠れ家

35ステップス Singing&Dancing

劇団四季は、昭和48年「ジーザス・クライスト・スーパースター」が
ロックオペラとして上演され、その後、「エビータ」「キャッツ」
「コーラスライン」と多くの観客に支持されています。
劇団四季の35周年記念に発売された
四季ミュージカルの集大成のDiscです。

ローマの休日 ROMAN HOLIDAY

演出   山田和也
脚本   堀越真
音楽   大島ミチル
作詞   斎藤由貴
出演   アン王女         大地真央
      ジョー・ブラッドレー   山口祐一郎
      アーヴィング       宮川浩
      マリオ           井上順
      ヴァイバーグ伯爵夫人 草笛光子
録音日 99・1・20